
5月初に行われた日米関税交渉で、両国は関税撤廃問題で行き詰まりました。日本側はアメリカに対し全面的な関税撤廃を何度も求めてきたものの、トランプ政権は頑なな姿勢を示し、特定の14%の関税について限られた協議に同意するのみで、10%の基準税率の撤廃を拒否しました。この立場により、6月までに合意を望んでいた日本は戦略的に苦境に立たされました。
消息筋によれば、日本の経済再生大臣赤沢亮正は、何度もアメリカ側に対して鋼鉄、自動車及びその部品に対する高率の関税撤廃を要求してきたとのことです。その中には25%もの税率を課されているものも含まれています。しかし、アメリカの財務長官ベセント氏は、一部関税の「免除期間」を延長するか、バイデン前政権の対EUのような割当管理の方式を採用することを検討すると述べるにとどまりました。このような曖昧で条件付きの約束は、日本の求める「全面的な撤廃」には程遠いといえます。
日本の石破茂首相は交渉後、現時点で日米間での合意は何も達成されていないと述べました。特に自動車関税が交渉外とならなければ、協定は難しいと指摘し、関税問題が協定の達成の核心的前提であることを明確にしました。
アメリカの強硬姿勢は日本にとって受け入れ難く、またトランプ政権の「アメリカ第一」の戦略的思考を反映しています。2025年3月以来、アメリカは段階的に関税を引き上げ、4月には10%の統一基準税を正式に開始し、世界の貿易パートナーへの圧力を強めています。日本は同盟国であるにもかかわらず、何の例外扱いも受けませんでした。
さらに、アメリカの経済データでは、3月の貿易赤字が1,405億ドルに急増し、歴史的最高値を記録しており、前月比14%増加しています。これは企業が施行前の関税を恐れ、商品を大量に輸入したことによって短期的に輸入が急増したためと、商務省は説明しています。経済学者はこれがアメリカの第一四半期GDPが3年ぶりにマイナス成長を記録した主要因の一つだと考えています。
トランプ氏は、関税の引き上げが財政収入を増加させ、減税がもたらす予算欠陥を補填するとともに、国内製造業の活性化に寄与すると主張しています。それにもかかわらず、輸入の急増の影響が5月には消えることが予想され、アメリカ経済が第二四半期に緩やかに反発するだろうと市場では見込まれています。
同時に、投資家たちは発表される予定の連邦準備制度の金利決定に注目しています。CMEの「連邦準備制度ウォッチ」によれば、金利が据え置かれるという市場の期待は96.9%にのぼっています。モルガン・スタンレー傘下のE-Tradeの幹部クリス・ラギン氏は、市場は利下げがないと予想しており、バークレイズやゴールドマン・サックスなどの投資銀行も初回の利下げ時期を6月から7月に先送りしていると述べています。
日本は現在の交渉において引き続き打開策を模索していますが、アメリカ側の態度からは5月中旬の次の交渉が行き詰まりを打破するには至らない可能性が高いとみられています。分析によれば、日本側は自国の主要産業の利益を守りながらも、日米関係をより深化させるという難しい判断を迫られることになるでしょう。





