
12月の利下げはほぼ確実、市場は2025年の政策ペースに注目
FRBの12月会議が近づく中、市場は今月の利下げがほぼ間違いないと見ています。しかし、モルガン・スタンレーの経済学者たちは、2025年の利下げペースがより不確実性を抱える可能性があると指摘しています。特にシカゴ連邦準備銀行のグールズビー総裁の最近の発言を受け、市場は2025年の利下げに対する期待を慎重に見直しています。
モルガン・スタンレーが12月14日に発表した報告によると、今月のFRBの金利ドットチャートの中央値は3.375%程度で推移する見込みです。これは市場が以前予想していた3.4%から3.7%の下限を下回る水準で、より緩和的な金融政策のシグナルを出す可能性があります。とはいえ、FRB議長のパウエルの発言が今後の政策の方向性を決定する鍵となるでしょう。
グールズビー総裁の発言が利下げペースの再評価を招く
以前はFRBの「超ハト派」として知られていたグールズビー総裁の、12月初旬のシカゴ連邦準備銀行の経済見通しセミナーでの発言が市場の注目を集めました。彼は、FRBが一連の「難しい選択」の会議に直面する可能性があると述べ、金利は大幅な引き下げが必要だと指摘しました。しかし同時に、来年の利下げペースが緩やかになる可能性も示唆しました。この発言により、市場は将来の利下げの可能性をさらに慎重に見るようになっています。
市場の反応は複雑です。インフレが継続的に低下していることを示すデータがある一方で、投資家は2025年の利下げペースが鈍化する可能性に懸念を持っています。モルガン・スタンレーは、これが1月の利下げ予想における市場の価格設定を保守的にする可能性を指摘しています。
インフレデータが市場の予想を変える可能性
11月のCPIデータは、住宅インフレの低下の兆しを示し、FRB政策に影響を与える主要な要因の一つとされています。モルガン・スタンレーの分析によれば、住宅インフレの緩和は、将来の利下げを支持する流れを作り出すでしょう。コアPCEデータが示すように、住宅インフレの年率成長率が2%に留まれば、コアPCEインフレ率は数カ月のうちに1%以下に低下するかもしれません。
現在、市場はFRBが1月に利下げを行う確率を25%と見積もっていますが、モルガン・スタンレーはその可能性が過小評価されていると考えています。住宅インフレの低下傾向とFRBのインフレに対する信頼の向上が、12月および翌年1月に連続利下げを促す要因となるかもしれません。
市場の2025年政策への慎重な姿勢
現時点でFRBの政策見通しは引き続き「データ依存性」の影響を受けています。モルガン・スタンレーは、FRBの2025年の利率ドットチャートの中央値が3ヶ月間ほど3.375%で維持されると予測しています。パウエル氏の記者会見での言葉遣いは、この予想を強化し、政策は経済データに基づいて調整されると強調されるでしょう。
モルガン・スタンレーはまた、投資家に対してFRB当局者の発言を過度に解釈しないよう注意を促しています。インフレデータの「ノイズ」と「シグナル」を正しく解釈する必要があります。特に住宅インフレの持続的な鈍化は、FRBがより明確な政策路線を設定するための鍵となる推進力となるでしょう。
インフレが継続的に低下する中で、特に住宅インフレの傾向が12月と1月の連続利下げをFRBに支持する材料となり得るでしょう。しかしながら、市場は2025年の利下げペースに対して慎重な態度を取り続けており、政策の将来の見通しは依然として不確実性に満ちています。投資家はパウエル議長の発言と今後の経済データが政策路線に与える影響に注目する必要があります。





